issue 16
ホテルステイの愉しみのひとつは、なんといっても朝食。お客様の活力を養うこだわりの朝食には、鬼怒川金谷ホテルのおもてなしの心と哲学が籠められています。
「人の活力は朝に最も高まり、夜にかけて減退していくそうです。その大事な朝は、お客様に鬼怒川金谷の朝食をたくさん食べてエネルギーを蓄えていただき、元気にお出かけいただきたいのです」。そう語るのは、鬼怒川金谷ホテル料理長。
鬼怒川金谷のこだわりの朝食は、お客様の気分と体調にあわせて、和食か洋食か選べるのも特色。和朝食は藁付き納豆、栃木産特大梅干しと湯豆腐、海老原ファームの獲れたて野菜サラダ、肉厚な焼塩鮭など…一品一品、厳選された旬の食材をボリュームたっぷりにお召し上がりいただく朝食です。
※写真はイメージです。
なかでも、ご飯、お味噌汁、金谷伝統の厚焼玉子は料理長がこだわり抜いたひと品。
「朝食のご飯は食欲を目覚めさせ、体のスイッチを入れてくれます。ふっくらつやつやに炊き上げたご飯は、日光の農家直送の滋養米コシヒカリを使用。朝なのでやわらかめに炊き、噛めば噛むほど瑞々しい米本来の自然な甘味がお口にひろがります。味噌汁は壬生町で三百年の伝統を誇る老舗の味噌をつかいます。白味噌と田舎味噌をあわせ、毎朝、昆布と鰹の出汁を丁寧に引いてつくります。大好評の厚焼玉子は朝一番に焼き、焼塩鮭と重箱に詰めて湯気がたつ状態でご提供します。外側は焼き目がつき内側はとろりと。那須地養卵に強めの出汁をふくませ、甘めに焼き上げています」。
毎日の多忙な朝には叶わない贅沢な朝食。鬼怒川金谷のこだわりの朝食はリゾートステイの非日常感を否応なく高揚させてくれます。
洋朝食は「金谷ホテルベーカリー」のパン、オムレツ、八潮鱒の自家製スモークサーモンとサラダ、千本松牧場ヨーグルトとフルーツ、ポトフなど。
朝食はお部屋食プランのお客様でしたら、お泊りのお部屋でお召し上がりいただけます。和室で頂く洋風朝食も粋なものですね。
黄金のオムレツとともに好評をいただいているのが、金谷ポトフ。那須高原豚などの栃木ブランドポークのウィンナーやベーコン、たっぷりの地野菜をじっくり丁寧につくったオニオンスープで炊くひと品です。
「胃もたれのしない洋朝食を心がけており、油で焼くものは極力避けています。ポトフなら野菜をたくさん頂けますね。朝の果実と野菜は金ともいいますし。ボリュームと栄養をしっかりお摂りいただきながらも、お客様の体調に寄り添う朝食づくりを心がけています」。
鬼怒川金谷ホテル創業以来ご提供している、洋朝食の黄金オムレツ。那須地養卵をつかったオムレツは、黄身の色も濃く、外側はしっとりと黄金に、内側はふわふわとろとろに焼けています。ソースは二時間ほど煮込んでつくる自家製のトマトソースを。「金谷のオムレツを食べたら他店のオムレツは食べられない」と仰るお客様も多くいらっしゃいます。
今回のKANAYA PREMIUMでは特別に、動画とともにオムレツづくりのコツを料理長に伝授いただきました。
「ご家庭でオムレツを焼く場合、ご注意いただきたいのがフライパンの状態です。技術があっても、フライパンに汚れや傷が多ければ、黄金のオムレツは焼けないと思います。
フライパンはテフロン加工の製品を、オムレツ専用にするくらいの心意気で新調されるのも愉しいですね。洗い方やメンテナンスはもちろん、フライパンに箸やへらを当てるときは普段からやさしくソフトに。調理器具を大切に扱うことも、料理の重要なテクニックです。
焼き方は、フライパンにオイルをひき、最初は強火で油とフライパンを充分に温めます。そして、いったんフライパンを火から離し、適度に冷ましてからとき卵をいれ、こんどは弱火で焦がさないようじっくりと焼き上げていきます。その間、フライパンを前後に軽くゆすりつつ、菜箸や調理用ゴムべらで卵をやさしく混ぜながら、半熟状になるまで火を通します。熟練者は菜箸などを使いますが、初心者はゴムべらが最適です。
今回のKANAYA PREMIUMでは特別に、動画とともにオムレツづくりのコツを料理長に伝授いただきました。
卵が半熟にかたまり焼けてきたら、それ以上は焼けないように再びフライパンを火から離し、焼き目のある外側から半熟の内側へと、手前から卵の中心へ3分の2ほど折り畳み、つぎはフライパンを手前に傾けて残り3分の1を折り畳みます。最後にフライパンのカーブを使いながらくるりと卵をかえして整形してゆきます(詳しくは動画をご覧ください)。
オムレツづくりに近道はありません。とにかく練習し経験を積むしかないのです。とはいえ、フライパンを替えたり洗い方や扱い方に気をつけるだけでも、オムレツはずっときれいに焼けると思いますよ」。
料理長直伝
「黄金オムレツ」の作り方とスペシャル動画
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