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鬼怒川金谷ホテルにご宿泊のすべてのお客様に、「いい宿でした。楽しい滞在でした」とお喜びいただくために。当館でお客様と接する時間が一番長く、おもてなしの中心的な役割をになうのが客室係です。今回のKANAYA PREMIUMは、客室係のおもてなしについて、サービス主任の酒田がご紹介いたします。
お仕事の内容や日々心がけていることを教えてください。
酒田 客室係は、お子様から高齢者のゲストまで、当館へご宿泊のそれぞれのお客様にあわせた最良のおもてなしを心がけています。おもてなしのはじまりは、ご宿泊になるお部屋の入念なチェックです。お部屋を綺麗に清掃した後、客室係みずから、浴衣のサイズがあっているか、枕やシーツが清潔か、一個一個のグラスに汚れがないか、お風呂やおトイレが申し分なく浄められているか、破損はないかなど一部屋50項目にわたり詳細な点検をします。
私たち客室係が第一に心がけているのが、笑顔を絶やさないことです。お客様をお迎えするお辞儀にはじまり、お客様が当館に心身ともにリラックスしてご滞在いただき、ご満足いただいてお帰りになられるまで、私たちの笑顔が絶えることはないと思います。どんなに忙しくても、私たちの笑顔が曇ってしまえば、お客様の笑顔も曇ってしまい、楽しい滞在に水をさしてしまいます。
お客様に笑顔でご滞在いただくためにも、当館の客室係とサービス係はインカムを常備しています。インカムを通じ、滞在時のお客様のご様子や健康状態、「お食事の時間はこのタイミング」、「いつもマッサージをご希望」、「どのお酒がお好みか」など、お客様情報や急なリクエストをリアルタイムで共有して気を配りながら、きめ細やかなおもてなしを目指しています。リクエストをいただく前に、お客様の滞在スタイル、ご年齢、宿泊時の家族構成を考えながら、可能なかぎり自分から率先してご要望にお応えしてゆくことを心がけています。
ご宿泊になるお部屋の入念なチェック
印象的な出来事やお客様との思い出はありますか?
酒田 そうですね、お客様からはよく「話しやすくていい」とお褒めのお言葉をいただきます。四季を通じて変わる着物の着付けや身だしなみもそうですが、お客様とお話するときには声を大きく、ゆっくりお話することを心がけていますね。私自身も話好きなので、お客様とはつい話し込んでしまいます。会話から自然と、お客様の趣味嗜好や特徴を知ることができるんです。以前も、あるお客様が「左利きだとよく憶えていてくれたね」と喜んでおいででした。 当館ではお客様の記念日ステイなどにプレゼントをお贈りしていますが、お客様の好みとピタリと合うと大変喜ばれます。そんな時のお客様方の笑顔が、いちばん印象に残る嬉しい思い出ですね。
鬼怒川金谷ホテルでは、お客様と従業員の距離感がとても近いなと感じることがよくあります。お客様がご自宅で寛いだり、お友達をお招きしたりする時となんら変わらない、アットホームな気分でご滞在いただけること。心からお寛ぎいただけるお客様の「渓谷の別荘」であること。そのおもてなしの心を、当館のスタッフ全員が大切に守って日々精進しています。そうして、お客様には楽しく、あたたかい思い出を沢山お持ち帰りいただきたいですね。お客様に「また来ます」とおっしゃっていただいたときの笑顔が、私たちにとってなによりの宝物です。
2019年5月掲載
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